リーグワン、ついに埼玉とそれ以外に

3週間ぶりの更新になりました。

BR東京 41-26 神戸
東京S 29-41 埼玉
静岡 27-40 東京ベイ
花園 24-64 豊田
東葛 20-49 BL東京
相模原 21-41 横浜

前節で東京ベイを返り討ちにした埼玉が、昨季決勝を争った東京サンゴリアスに完勝。開幕11連勝で、トップ独走となっております。東京Sはいつもと違うフォーメーションを組んだりキック戦術を駆使して埼玉のバックラインの背後のスペースを執拗に狙い、前半を17-3で折り返します。しかし、埼玉は後半からディフェンスラインのプレッシャーを強めるなどしてブレイクダウンを制すると、テリトリーもポゼッションも優位に立ち、あっという間に逆転。終わってみれば「後半の埼玉」がいつも通り発揮されて、こんなスコアで終わってしまいました。

先週の東京ベイ戦の時もそうでしたが、この「終わってみれば結局、埼玉」の展開は本当に変わりありません。強いのはいいことなんですが、仮にこのままレギュラーシーズン全勝を許してしまうのは、さすがにほかの11チーム的にはどうなんでしょう。プレーオフで再戦があると思うんですが、東京ベイも東京Sも十分に対策を練って準備してきて、そして負けたわけで、この短期間でこの差が埋まるのかどうか。

あと、2週続けて神戸の試合を生観戦したんですが、かなり問題。どーすんだろ。アーリーエントリーで出てきた噂のティエナン・コストリーはいい選手でした。6or8番で27年W杯代表スコッドに絡んでくるでしょう。

限界を感じるレヴズのラグビー

今週もそれなりに面白い試合が多くてよかったですね。

東京S 18-7 BR東京
横浜 59-48 BL東京
埼玉 42-6 花園
豊田 21-18 東葛
東京ベイ 60-22 相模原
神戸 32-29 静岡

byeウィーク明けの第8節はあからさまな大差のゲームが少なく、どの試合もそれなりに見ごたえがありました。
中でも、19日開催の神戸v静岡は両チームのFWが地味に働くおかげで面白い展開になりましたが、後半に突き放しきれなかった静岡がミスの連発で神戸に勝ちを献上してしまう、実にもったいないゲームでした。神戸はここを落としたら4強入りがほぼ難しくなる展開だったので、ほっとしたことでしょう。

一方の静岡は、独特のリクルート路線とスクラムを中心にした効率的な戦術で勝ち星を重ねてきた、他に類を見ないカラーを維持し続けている素晴らしいクラブです。しかしながら、清宮氏が築いてきた戦術の路線が終焉に差し掛かっているといいますか、各クラブが大物外国人を補強するようになった今ではここから上に行く、ブレイクスルーの絵図が描けないと思うのです。それでもDiv1レベルは維持できていて下位には勝てちゃうので、この路線は間違ってはいないのですけど、一時のサニックスのようなガラパゴス化への懸念を感じます。
外野の意見としては、監督(HC)はここで一気に外国人にした方がいいと思います。それも、日本のラグビー文化を理解/精通してる人に。せっかくプロクラブ化したのだから、そのくらい思い切ったことをした方が面白いと思うのですが。

 

12チーム、多すぎませんか?

リーグワンDiv1は今週はbyeウィーク。なので、ちょっとだけ今のリーグワンに関する雑感を書きたいと思います。

ご存じの通り、現在のDiv1は12チームで構成されてますが、旧トップリーグ時代に比べて幾分ましになったものの、トップとボトムの実力差が相当開いているのが現状で、「カードが組まれた時点で勝敗が見えちゃってるゲーム」が散見されます。例えば、東京サンゴリアスv花園ライナーズ。例えば、埼玉ワイルドナイツvグリーンロケッツ東葛東葛に至っては2試合連続の完封負けという体たらくぶり。花園は昇格組ではありますが、同じく昇格組の相模原が検討しまくっているので言い訳にはなりません。

タックルが刺さらなかったり、キックがずれたり、アタックの人数が足りなくてターンオーバーされたり・・・と色々あるんですが、個々のチームの課題は専門家さんに任すとして、端的に言ってDiv1で戦うには家賃が高いと思います。実際にやってないので何とも言えませんが、Div2上位との差の方が全然少ないでしょう。

となると、12チームという構成は果たしてどうなのか。ミスマッチをなくすことで競技レベルの底上げができるならDiv1の再編もやむなしでしょう。ぼく個人の意見は8か10。ただ、8チームだと総当たりで14試合しか組めないので興行面でマイナス。となると・・・。

・1ディビジョン10チーム
・H&Gで総当たりの18試合(現行より2試合増)
プレーオフは6チーム(1位と2位はシード)
・最下位は強制降格、残り3チームはDiv2の2~4位と入れ替え戦

っていうのを考えてみたんですがどうですかね。リーグからも見直しが示唆されているので、もうちょっと柔軟にやってほしいものです。それにしても、東葛と花園はもっと頑張れ!

 

山本凱(東京S)を代表に入れたい

現地で見たゲームが当たりでほっとしました。チケット代、高いからね。

Div1第7節結果

横浜 34-13 BR東京
東京ベイ 44-34 豊田
神戸 49-30 相模原
東京S 40-34 BL東京
静岡 34-14 花園
埼玉 45-0 東葛 

今節は5日に秩父宮ルーパスvサンゴリアスという伝統の一戦を現地で観戦。トライ&コンヴァージョンの応酬で、終わってみればPG2本差によるサンゴリアスの勝利という、実にスリリングなゲームでした。前半と後半にそれぞれイカブラ尾崎の両チームのトライゲッターがものすごいスピードで目の前を駆け抜けていったので、これだけでも元は取れたかなとw ルーパス視点で言うと、アタックの精度がやや足りなくて獲れるトライが取れなかったり、前半のシンビンに代表されるように不用意なペナルティが結果的に勝敗を分けたりと、ディテールの雑な部分があったのも事実。一方のサンゴリアス松島筆頭に大駒の個人技前提のラグビー。正直大味すぎるんですが、それでも、75分までどっちが勝つかわからない展開で、チケット代に見合う「興行」となりました。

それにしても、サンゴリアスのFW第3列のユニットは素晴らしいですね。特に7番の山本凱は学生時代から鳴らしたスーパータックルにより磨きがかかって、外国人に負けていません。桜のジャージを着せたくなるのが人情ですが、この手の身長170㎝代のFLは、外国人指導者が全く理解できない/評価しないタイプで、典型的な日本産3列。サイズ厨のジョセフ体制では代表入りはないかな・・・。ガンター、山本、姫野で組む3列、見たくないですか?

東葛は2戦連続で0封負け。埼玉相手に45失点で済んでよかったねと言いたくなるくらいです。前回のエントリーでいいわけないでしょと書いたわけですが、打開策が見えません。勝てそうなのは花園だけですよね。それも接戦で。

次週はbyeウィークでDiv1はお休み。私も観戦は休みますが、ここんところずっと考えてるチーム数問題について、備忘録がわりに書こうと思っています。

静岡、初日はいいけど、東葛はどうなの?

今節「も」面白かったですね~。

Div1第6節結果

BL東京 60-14 花園
埼玉 21-19 横浜
東京ベイ 40-38 BR東京
静岡 21-0 東葛
豊田 38-21 神戸
東京S 51-13 相模原


善戦むなしく敗戦(とドロー)が続いていた静岡についに初日が。おめでとうございます。しかも、リーグワン史上初の0封ゲームということで、アンダーカードではありましたが、なかなかに見ごたえのある試合でした。SHブリン・ホールは、デクラーク(横浜)とは違うタイプのハーフで、1プレー1プレーがキビキビしてて、見ていて爽快です。総合力の高い9番で、日本の高校生がお手本にすべき選手だと思いますね。それにしても、東葛はいいの?いいわけないけど。

今節は見ごたえあるゲームが多く、その代表格が埼玉v横浜。横浜が練りに練った埼玉対策であと一歩まで追い詰めましたが、ラスト5分でフルスロットルになった埼玉が無慈悲に逆転。トップクラブへの仲間入りを果たしたい横浜を、「まだ早い」と追い払った形でしょうか。埼玉も横浜も理詰めという意味ではリーグ屈指ですが、その理詰めの象徴でもある埼玉が残り5分で死ぬ気でトライを獲りに来たことが、トップクラブたる所以だと思うのです。最後のトライで横浜のディフェンスのフォールディングが間に合っていないのは残念でした。

次節はbyeウィーク前ということで、総力戦が予想されます。拙はBL東京v東京S@秩父宮で観戦予定。楽しみ!

ヴェルブリッツ、崩壊寸前

今節は面白かったですね。

Div1第5節結果

横浜 36-12 東葛
埼玉 38-17 BR東京
東京ベイ 25-21 神戸
東京S 51-10 花園
BL東京 63-25 豊田
相模原 27-27 静岡

BL東京v豊田の63-25というスコアは強烈でしたね。接戦でBL東京が勝つと予想してましたが、この大差はちょっと考えてませんでした。スタッツもパフォーマンスも大差はないのにこの点差はなのは何なのか。首脳陣がきちんと総括しないといけません。
個人的には会社側がそろそろ人事のことを考えないといけないレベルだと思いますが、前回のエントリーにも書いたように、W杯後の人物大移動に向けて手を打っているのかもしれませんけどね。

ちなみに、土曜日はDiv2の江東v三重を見に行ってたんですが、やはりDiv1に比べると全体的に雑というか、全体的に動き出しが遅く、もっさりしてる感じがしました。ディフェンスは激しいんですが、アタックがちょっと物足りない。面白い選手はたくさんしましたし、なにより、マテーラを生で見られたのはうれしかった。三重、昇格しないかな。

レフリー、どうにかしようぜ

埼玉と東京ベイが突出してきたような・・・。

Div1第4節結果

相模原 23-19 BL東京
横浜 74-7 花園
東京ベイ 40-7 東葛
東京S 39-19 神戸
BR東京 34-22 静岡
埼玉 34-19 豊田


特記事項は相模原がBL東京に勝利したことでしょうか。

前半はFW戦を制圧したBL東京の猛攻を相模原が耐える中、TMOなどでBL東京は思うようにスコアできずに終了。
そして、後半にFWが息を吹き返した相模原がPG含めて効果的に攻めて逆転勝ちを収めました。
天気さえよければ最高・・・とも言い切れないのが実に残念で、レフリーの笛がダメすぎたのがその理由。
試合の趨勢にかかわるプレーでほぼ誤審に近いジャッジがなされており、レフリーの笛次第では結果が違っていたなと思わざるを得ないレベルです。
特に↓のノットストレート見落としは看過しがたいものがあります。

 


(ポジショニングからしておかしいという指摘も)

リーグワンの「スッキリしない感じ」はTMOの多発と国際基準に満たない未熟なレフリングのその一因がある思うのですが、こればかりは見守るしかないのも事実。
しかし、だからと言っていつまで待てばいいのかはわからないし、リーグ側がそこを問題と思っているのかどうかも不明です。
試合を見ていても、選手たちが不満を感じてるのもわかるので、水面下でもいいので早急に打開策を進めてほしいなと切に願います。

さて、週明け月曜の朝から衝撃のニュースが。

 

イングランド協会を石もて追われたあのエディー・ジョーンズが、母国ワラビーズのHCに就任、前任者のキーウィであるデイブ・レニーは解任と相成りました。
エディーの去就は世界中のラグビーシーンの注目の的でしたが、噂のUSAやジョージアではなく豪州という点に、エディーの決意を感じます。
レニー率いるワラビーズは維新失墜がはなはだしく、世界ランクも6位前後をウロウロする始末。
W杯では予選突破すらギリギリなのでは・・・と思っていましたが、エディーの電撃就任で同組の列強にっては、一躍警戒すべき相手となりました。
注目すべきは、27年までの5年契約という点。
23年を足掛かりにして、自国開催の27年W杯でのエリス杯奪還というシナリオに、エディーは最適の人材。
ラーカムという切り札はいるものの、欧州と日本に食い物にされてる豪州協会としては、エディー・ジョーンズという劇薬に5年の歳月を懸けることになりました。

さて、23年W杯終了後は、世界の指導者が各国に散らばると思いますが、一足先にフリーランスとなったデイブ・レニーには早くも日本行きの声が。最右翼は神戸だそうですが、確かに神戸は指導陣に問題ありすぎ。またまた東京サンゴリアスとの争奪戦になるのでしょうか。

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