究極のリアリズムで南アフリカ連覇

ラグビーはトライ数ではなくスコアで勝つゲームなんですよ

準々決勝 VSフランス     29-28
準決勝  VSイングランド   16-15
決勝   VSニュージーランド 12-11

決勝トーナメント3試合すべてで1点差勝ちという驚異の勝負強さを発揮して、南アフリカが連覇を成し遂げました。「世界一強いFW」という自分たちのストロングポイントをとことん突き詰めた、究極のリアリズムには恐れ入ります。当然ながら、W杯は勝つことがすべて。これでいいのです。ただ、これをずっと見せられるのは、正直勘弁という気もします。その意味ではオールブラックスに勝ってほしかったです。個人的に、決勝を受けて言いたいことはこれのみです。本当にこれのみ。それだけ、余人の付け入るスキがない究極のラグビーだったんだと思います。本当は準々決勝で負けちゃったフランスやアイルランドの話もしたいんですが、この南アのリアリズムラグビーの前だと何言っても意味ない感じがしちゃうんですよね。キックとセットは正義、でいいんですけど。

ワールドカップは予選プールと決勝トーナメントでまるで違う顔を持ちます。予選プールの楽しさと決勝トーナメントの怖さ。その「楽しい予選プール」で光ったのは、なんといってもポルトガルです。「ミニ・フィジー」の異名までついたという、徹底した接近/展開ラグビーはヨーロッパのラグビーシーンを塗り替えていく可能性を感じさせました。ジョージアと並んで、イタリアの立場を脅かす国が出てきたのはとってもいいことです。来年秋に、ぜひジャパンとやりたいですね。

これで7週間にわたるラグビーワールドカップフランス大会は幕を閉じました。みなさん、お疲れさまでした。やっぱり、ワールドカップは格別ですね。2027年大会はオーストラリアだから、フランスよりもハードル低い。現地行けたらいいなぁ。