思い切ってU23代表創設はどうか 代表人事報道は臭いと思って読んでる

 

W杯見てると、自分が意外にラグビー好きなんだと再認識しますね!

アルゼンチン39-27日本

試合自体は後半15分まではほぼ互角だったのですが、最終的にはこのスコア。
キックとキックを起点とするプレーの正確性において、アルゼンチンは日本を圧倒していました。だったらキックに対抗できるはずのバックスのムーブで勝負するところですが、今大会のジャパンは「なぜか」バックスの戦術の整備が間に合わないまま大会に突入したのは周知のとおりで、最後までアタックで打開することなく敗退となりました。2大会続けてベスト8入りさせてくれるほどW杯は甘くないですね。

敗退の大きな要因は、前段通り、アタックの未整備による手詰まりです。本職のWTBは最後の最後で代表入りしたナイカブラだけで、もともと構想外だったレメキがチームMVP級の働きをしてることからもバックス戦術の未整備は明らかでした。チリ、サモア相手にボーナスポイントが取れてればアルゼンチン戦の「勝つか負けるか」という状況も多少変わっていただけに、アタックに関しては正直、悔いが残ります。それでも、夏の強化試合の時点から見ればこの「あと一歩」は及第点ではあるんですけど、残念ながら今のジャパンは「参加賞」ではもういけないレベル。リアリストのジョセフHCにしたら、やれることを精いっぱいやったというところでしょうし、実際そうなんでしょうけども、それでも、W杯は犬畜生と罵られても勝たないと意味がないわけで。コロナによる世界的な出遅れが選手選考をコンサバティブにした面は評価が難しいところですが、それでも何とかするのが首脳陣の仕事。ここだけは最後まで残念でした。逆にFWはラインアウト以外は文句なし。

さて、今後ですが、強化体制について相当な議論になることは間違いないでしょう。人事とかそんな些末なことではなく、「結局どうしたいのか」がないと、人事もくそもないわけです。今回で15年、19年の貯金を吐き切ったわけで、27年豪州大会(と31年米国大会)に向けては現在19~25歳の選手をどの程度代表に引っ張れるのかが大事だと思います。この世代を引っ張るには、大学とリーグワンの構造にメスを入れる必要があるんですが、ご存じの通り、この世代の体系的な強化は日本協会が最も無視してきた領域です。関東協会の財源である大学ラグビーの構造を変える英断ができるか。もっとも注視したい部分です。試案で言うなら、U20(ジュニア・ジャパン)の活動を恒久化することと、U23(もしくは大学代表)の編成はあってもいいと思います。高校→大学→社会人のパスウェイを崩すのは日本の学制を考えると現実的には難しいので、大学在学中から桜のジャージを着せて代表への帰属意識を高め、強化も体系化できると思うんですが、どうですかね?

さて、些末といいながらもHCの後任人事はやはり気になるわけですが、記事の大半を占めるエディ有力説はどうにも提灯のような気がしてならないのです。というのも、その記事のソースがどれも「土田会長とエディの個人的なつながり」だから。海外のコンサルに委託までして進めてる人事を、会長の「お気持ち一つ」に一任化するってありえます? 日本協会だからありえると思えちゃうのも問題ですが、アリバイ作りのための選考に予算つけるほど協会は余裕ないでしょう。逆にちょっとこれはあるかもと思ったのが、報知の↓の記事。

https://hochi.news/articles/20231008-OHT1T51170.html?page=1

ブラウニーはNZの新首脳陣にも呼ばれていないのと、「まだジャパンでやりたい」の談話が妙に生々しいです。名参謀は名将になれないといいますが、森祇晶は広岡を引き継いで西武の黄金時代を作ったわけで、ブラウニーだってわからない。強化の一本化という意味ではいい選択肢だと思ってます。会長のお友達人事よりはよっぽどいい。