- 作者: 高村薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/02/08
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 5人 クリック: 80回
- この商品を含むブログ (120件) を見る
バイト先のナイトクラブで自分の過去の真相を追い続ける一彰と、
いきなり現れた殺し屋・李歐の出会いと青春、そして再会までを描く傑作。
母親の失踪に始まった自分の人生の清算を超えて、
李歐との出会いに生き甲斐を見出した一彰の造形が
これまでの高村作品らしくなく前向きで、いっそすがすがしい。
もちろん、闇の世界と暴力は付きまとうが、
絶対にこれはハッピーエンドになるとの予感が漂うので、すべてが効いてくる。
この前向きさは高村作品では異色も異色。女性読者が狂喜するのもわかるね。