舞台は(おそらく)文明が崩壊した近未来。

中南米の小国で革命政府を樹立させたブレット・ブラウニングは今や革命政府から追われる身。

命からがらたどりついた国境の川で釣りをしていた若き富豪のロッド・ガルシアと出会い

気がつくとロッドに保護される身に。

皮肉が大好きで屈折した野心家のロッドと夢破れた厭世家のブレットの凸凹コンビに女詐欺師のテリーを加え、

数々の難事件が描かれる異色のハードボイルド。

正直、読むまでは期待していなかったのだけれど、このコンビのキャラが良くて一気に読んだ。

軽妙にして洒脱と言えば簡単だけど、

このテイストを目指す場合は一歩間違えるとあっさりスベるので、かなり良くできてると言っていい。

二人を結びつける友情とも使命感とも違う妙な絆と距離感が心地よい佳作。

続きをぜひ。