贖罪 (ミステリ・フロンティア)

贖罪 (ミステリ・フロンティア)

さあ、湊かなえの新作が出たぞと思って買ってから約1カ月、ようやく読みました。

10歳の時に同級生の暴行殺害事件に遭遇した4人の女性の運命の転落と悲劇、

そして、被害者の母親の宿命を描いた物語で、「告白」同様極めて気持ち悪い小説。

一人称で章ごとに視点を変えながら、

悪意と悲劇が更なる悪意を生み出してまた悲劇を引き起こす連鎖を描くテクニックはもはや名人芸の域で、

もちろん、こうした小説が好きかどうかは分かれるところだと思うけど、

上手て面白いことは事実。だから次作も買う。

ただし、この人はいつまでもこのスタイルで行くのだろうか?

どこかで転換すべき時が来ると思うのだが。