- 作者: 湊かなえ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/08/05
- メディア: 単行本
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ある中学1年生の三学期の終業式の日、
担任の女性教師がこの日限りで教師を辞めることを生徒に告げる。
しかし、生徒たちは彼女がなぜ辞職するのかを知っていた。
彼女の4歳の娘は数カ月前、この学校のプールで死体で発見されていたのだ。
そして彼女は恐るべき真実を明かす。
「犯人はこのクラスにいます」と。
さらに、「私は彼らに復讐をしました」と驚愕の真実を告げるのだった…。
人間の悪意、狂気、狡猾さ、執念といった「負」の部分をこれでもかと盛り込み、
そのうえあっと驚く驚愕の仕掛けまで用意されているミステリーの傑作。
あんまり書くとネタバレになってしまうので筆を抑えるのが難しいのだが、
人間の悪意がさらなる悪意を呼び込んで悲劇が拡散していく様子は
小説ならではの面白さだ。
後味が悪いという感想を散見するが、それは偽善だと思うぞ。
万人に読んで欲しい、傑作中の傑作。