「ダークナイト」(クリストファー・ノーラン)を鑑賞。
ノーランは「メメント」「インソムニア」で一挙にスター監督になったいわゆる“映像派”の先駆けだが、
昨今のPV出身監督とは決定的に違うのは、構図のセンスの良さ。
何気ないカットでも静止画にして切り取れば立派なスチールになる絵ばかりで、
1カットたりとも観客を退屈させないという強固な意志に満ち満ちている。
役者も最高。
マイケル・ケインをはじめとする脇役の配置もほぼベストだろう。
さて、肝心のテーマだが、ヒーローとは何か、正義とは何かを根本から考え直させるもので、
こうしたテーマの映画がいかにアメコミ原作とはいえ全米で大ヒットするというのは
見た目以上にいろんな所が病んでるんだなと思わずにはいられない。
当然、★★★★★。
もう1回見て、DVD買ってもいいくらい。